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真昼の生徒会室。
狭くはないその部屋にいたのはしかし二人。
一人は懸命に書類の山と闘い、けれどもう一人はすでに仕事を片付け周りを整理していた。
「手伝おうか?」
「いえ、私の仕事です」
「でも昼食食べられなくなるよ」
「サンドイッチ三つですから大丈夫です」
「実は弁当を忘れてきてしまってね。カフェテリアも今日やってないし作ってくれないかい?」
「どうせ貴方のために作ってきている人いくらでもいるんじゃありませんか?私は仕事がたくさんありますから」
「……つれないね」
まあ確かにその通りだが。
さっと少女の隣に立った青年は机の書類を手早く整理していく。
女性初の生徒会役員に僻んでいるのか次々不正の道をふさいでいく彼女が目ざわりなのか。随分と関係ない仕事まで押し付けられているようだが。ふと少女の隣の書類を取り上げる。
……と見せかけて少女の耳元に唇を寄せるとそっと囁いた。
「私のために作ってくれた、君の料理が食べたいな」
少女はパッと耳を押さえ顔をそむけた。が、頬が赤く染まっているのが見てとれる。
かわいいなあと青年が眺めていると、少女はため息を吐きすくっと立ち上がって隣接するキッチンへ向かった。
「心臓に悪いので止めてくださいっ」
怒ったような照れたようなその声にくすっと笑いながら、今しがた彼女の座っていた椅子を借り書類に目を通していく。
――秀麗に害をなす輩は、許さない
一瞬物騒な光を目にともし、しかしすぐいつもの読めない微笑に戻した青年は後で締めるべく仕事を押し付けた不届き者を次々リストアップしていった……
狭くはないその部屋にいたのはしかし二人。
一人は懸命に書類の山と闘い、けれどもう一人はすでに仕事を片付け周りを整理していた。
「手伝おうか?」
「いえ、私の仕事です」
「でも昼食食べられなくなるよ」
「サンドイッチ三つですから大丈夫です」
「実は弁当を忘れてきてしまってね。カフェテリアも今日やってないし作ってくれないかい?」
「どうせ貴方のために作ってきている人いくらでもいるんじゃありませんか?私は仕事がたくさんありますから」
「……つれないね」
まあ確かにその通りだが。
さっと少女の隣に立った青年は机の書類を手早く整理していく。
女性初の生徒会役員に僻んでいるのか次々不正の道をふさいでいく彼女が目ざわりなのか。随分と関係ない仕事まで押し付けられているようだが。ふと少女の隣の書類を取り上げる。
……と見せかけて少女の耳元に唇を寄せるとそっと囁いた。
「私のために作ってくれた、君の料理が食べたいな」
少女はパッと耳を押さえ顔をそむけた。が、頬が赤く染まっているのが見てとれる。
かわいいなあと青年が眺めていると、少女はため息を吐きすくっと立ち上がって隣接するキッチンへ向かった。
「心臓に悪いので止めてくださいっ」
怒ったような照れたようなその声にくすっと笑いながら、今しがた彼女の座っていた椅子を借り書類に目を通していく。
――秀麗に害をなす輩は、許さない
一瞬物騒な光を目にともし、しかしすぐいつもの読めない微笑に戻した青年は後で締めるべく仕事を押し付けた不届き者を次々リストアップしていった……
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